戻る                                   20日へ

  6月19日(水) メルク、世界遺産のヴァッハウ渓谷ドナウ川くだり、クレムス 

 

 ヴァッハウ渓谷のドナウ川沿いに広がる自然と文化の調和は、2000年世界文化遺産に選定されています。 

 ホテルのすぐ横を走っている路面電車が西駅まで行くのかどうか分からなかったのですが、案の定手前で曲がってしまいました、慌てて次の駅から一駅戻ると、西駅行きに乗り換える事が出来ました、ガイドブックを頼りにヴァッハウコンビチケットを窓口で買って、時刻表を見ると次は10:16発ICE90プリンツ・オイゲン号です、ホームに上がるとドイツの新幹線、ICE−1でした、パッサウ経由でハンブルグまで行くようです。

 写真を撮ろうと先頭車両まで歩いていくと、すぐに出発時刻になり、慌てて先頭の車両に乗り込みました、すぐに出発して快適な車内ですが我々が乗るのは一駅のみ、次のサンクト・ペルテンで普通列車に乗り換えです、もっと車窓の眺めを楽しみたかったのですがすぐに到着です、ドア口に行くと他に降りる人はいないようです、降りようと思ったらドアが閉まったまま開きません、自動では無いようですがレバーは見当たらないし困りました、ボタンかと思いましたがどれが開くボタンか、非常用だとまずいし、と思ってウロウロしていると、一番前の乗客が気が付いて駆け付けて来て目の前のボタンを押してくれました、あやうく乗り過ごす処です、ありがとうございました、長距離列車で一駅で降りる人はあまりいないでしょうから、もっと中央よりに乗れば良かったのでしょうが、ウイーンの駅で写真を撮ろうと一番前まで来ていたのでした、何とかホームに降りて歩き出すと、近くに乗客の姿は無く駅員さんが確認するようにこちらを見ていました。

 乗り換えのホームを窓口で聞いてから駅前に出てみましたが大きな駅舎です、あまり時間も無かったのですぐにホームヘ戻ったのですが行き先が違うようです、駅員が見付からずにホームの時刻表を見ながら探していると、見兼ねてか一人のご婦人が声を掛けてくれました、メルクに行きたいと言うと、わざわざ何処かに聞きに行って教えてくれました、親切にありがとうございます、停車していた貨物列車が出発すると次に普通列車が入ってきました、コンパートメントの車両でそれぞれに乗客がいましたが、短い時間なので通路から外を眺めて行きました。

 メルクの駅で降りたのは数人です、列車が行ってしまうと静かな小さな田舎の駅でした、線路の横からは雑草が伸びていますがホームにはきちんと花が吊るされていました、静かで誰も居ないのかと思いましたがキオスクのような一室では何人かが食事中のようです、駅前に出ると目の前に大きなメルクの修道院が見えています、駅前の坂を下り教会に寄ってからハウプト広場に出てくると小さな泉に水が流れていて涼しそうです、石畳のメイン通りを歩きながら先ずはツーリスト・オフィスを探しました、川下りの乗り場を確認したかったのです、でもようやくたどり着いたら休み時間になっていて閉まっていました、我々も昼食にするべく再度来た道を戻っていきました。

 

メルクの駅前から 

メルクの街と修道院 

修道院のテラスから 

メルク修道院のチケットです。

ヴァッハウ渓谷ドナウ川くだり

 

 昼食を終えてから修道院へ向かいました、コンビチケットって修道院の入場も含んでいたのを、すっかり忘れていて勿体無い事をしました、高台に建っているので見晴らしが良くて、先程の街の教会からすぐ下を流れる川の先が船乗り場のようです、見学を始めてから余り時間の無い事に気が付きました、船の本数が少ないのです、昼食の時に街で時間を使い過ぎたようです、素晴らしい内部の装飾ですが、ゆっくり見ていられずに残念です、素晴らしい内装の図書館も、礼拝堂も、早々に修道院を後にしました。

 広場を回り、川に向かう道路を急ぎ足で歩いていくと船着場が見えてきました、観光客が次々に乗り込んでいます、手前の船は PRINZ EUGEN えらく大きな船で混雑しているようなので、その次に泊まっている船 Austria にしました、コンビチケットを見せて乗り込むと、日本語の川の見所を説明した一枚の手書きのパンフレットが配られました、船内は、そこそこの観光客が乗っていました、我々は後ろのデッキに移動しました、泊まっているときは日差しが暑かったのですが動き始めたら風を受けて絶好の川下り日和り(?)です、ブドウ畑の間に次々にお城や街の教会が見えて、結構楽しめるルートです、船の中ではデュルンシュタインへ行くと言う、ひとりの日本人男性の方と会いました、そこは、船着場の前が15世紀に建てられた聖堂参事会員修道院教会で、美しい水色の塔が川際に建っています、多くの乗客がここで降りていきました、しかし鉄道の駅が無人駅のようなので、帰りを心配して次の終点クレムスまで乗りました、Austria は到着したらすぐに今度は川を遡って出発して行きました。

 団体さんはバスが待っているようですが、我々は歩いて街に向かいました、静かな住宅街の道路を歩いて公園をぬけるとシュタイナー門があり街のメイン通りに入ってきました、市庁舎の横を曲がると教会の前が広場になって上り坂に続いています、トンネルのような階段を上っていくとピアリステン教会です、その後は街中を散歩しながら駅に向かいました。

 

 クレムスの駅まで戻って次のウイーン行きに乗りました、近距離路線だからオープン座席ですボックス席で暫くの間は我々2人でした、途中から学生と思われる女性がひとり同席になりましたが、おもむろに包みを広げるとスイカのような果物をスプーンを使って食べ始めました、こちらの人はあまり気にしないのでしょうか、そうこうしているうちに列車は街中に入り終点に近付いたようで、周りの乗客も動き始めました、西駅に着くのかと聞いたところ、どうも違うようです、別の駅名を言っているので慌ててガイドブックを広げると、どうやらフランツ・ヨーゼフ駅にいくようです、西駅に行くには次の駅で乗り換えてU6で行くのが良いようです、といっても、それだけの語学力が有るわけでは無いので、ガイドブックを前に彼女が話している中から分かる単語を基に勝手にそうだと思っているだけなのですが、たいした返事も出来ないで、彼女の方はいろいろと話しているのですが、さっぱり分からなくて、ごめんなさい、何とお礼を言っていいやら困っていると駅に着いてしまい、彼女もここで降りるようです、結局サンキューとバイバイで別れる事になってしまいました。

 ホームの案内に従って移動して電車を待つとホームの先にゴミ焼却場の丸い煙突が見えています、U6は暫くの間高架を走っていくので街の様子が見下ろせます、西駅に着いてからはトラムを乗り継いでホテルに戻りました。

クレムスの街 

ホテルの横のトラム通りから  

 


 戻る                                20日へ