ヴァッハウ渓谷のドナウ川沿いに広がる自然と文化の調和は、2000年世界文化遺産に選定されています。
ホテルのすぐ横を走っている路面電車が西駅まで行くのかどうか分からなかったのですが、案の定手前で曲がってしまいました、慌てて次の駅から一駅戻ると、西駅行きに乗り換える事が出来ました、ガイドブックを頼りにヴァッハウコンビチケットを窓口で買って、時刻表を見ると次は10:16発ICE90プリンツ・オイゲン号です、ホームに上がるとドイツの新幹線、ICE−1でした、パッサウ経由でハンブルグまで行くようです。
写真を撮ろうと先頭車両まで歩いていくと、すぐに出発時刻になり、慌てて先頭の車両に乗り込みました、すぐに出発して快適な車内ですが我々が乗るのは一駅のみ、次のサンクト・ペルテンで普通列車に乗り換えです、もっと車窓の眺めを楽しみたかったのですがすぐに到着です、ドア口に行くと他に降りる人はいないようです、降りようと思ったらドアが閉まったまま開きません、自動では無いようですがレバーは見当たらないし困りました、ボタンかと思いましたがどれが開くボタンか、非常用だとまずいし、と思ってウロウロしていると、一番前の乗客が気が付いて駆け付けて来て目の前のボタンを押してくれました、あやうく乗り過ごす処です、ありがとうございました、長距離列車で一駅で降りる人はあまりいないでしょうから、もっと中央よりに乗れば良かったのでしょうが、ウイーンの駅で写真を撮ろうと一番前まで来ていたのでした、何とかホームに降りて歩き出すと、近くに乗客の姿は無く駅員さんが確認するようにこちらを見ていました。
乗り換えのホームを窓口で聞いてから駅前に出てみましたが大きな駅舎です、あまり時間も無かったのですぐにホームヘ戻ったのですが行き先が違うようです、駅員が見付からずにホームの時刻表を見ながら探していると、見兼ねてか一人のご婦人が声を掛けてくれました、メルクに行きたいと言うと、わざわざ何処かに聞きに行って教えてくれました、親切にありがとうございます、停車していた貨物列車が出発すると次に普通列車が入ってきました、コンパートメントの車両でそれぞれに乗客がいましたが、短い時間なので通路から外を眺めて行きました。
メルクの駅で降りたのは数人です、列車が行ってしまうと静かな小さな田舎の駅でした、線路の横からは雑草が伸びていますがホームにはきちんと花が吊るされていました、静かで誰も居ないのかと思いましたがキオスクのような一室では何人かが食事中のようです、駅前に出ると目の前に大きなメルクの修道院が見えています、駅前の坂を下り教会に寄ってからハウプト広場に出てくると小さな泉に水が流れていて涼しそうです、石畳のメイン通りを歩きながら先ずはツーリスト・オフィスを探しました、川下りの乗り場を確認したかったのです、でもようやくたどり着いたら休み時間になっていて閉まっていました、我々も昼食にするべく再度来た道を戻っていきました。